船員法

第1条(船員)

この法律において「船員」とは、日本船舶又は日本船舶以外の国土交通省令で定める船舶に乗り組む船長及び海員並びに予備船員をいう。
②前項に規定する船舶には、次の船舶を含まない。
1.総トン数五トン未満の船舶
2.湖、川又は港のみを航行する船舶
3.政令の定める総トン数三十トン未満の漁船
4.前三号に掲げるもののほか、船舶職員及び小型船舶操縦者法(昭和二十六年法律第百四十九号)第二条第四項に規定する小型船舶であつて、スポーツ又はレクリエーションの用に供するヨット、モーターボートその他のその航海の目的、期間及び態様、運航体制等からみて船員労働の特殊性が認められない船舶として国土交通省令の定めるもの
③前項第二号の港の区域は、港則法(昭和二十三年法律第百七十四号)に基づく港の区域の定めのあるものについては、その区域によるものとする。ただし、国土交通大臣は、政令で定めるところにより、特に港を指定し、これと異なる区域を定めることができる。

第2条(船員)

この法律において「海員」とは、船内で使用される船長以外の乗組員で労働の対償として給料その他の報酬を支払われる者をいう。
②この法律において「予備船員」とは、前条第一項に規定する船舶に乗り組むため雇用されている者で船内で使用されていないものをいう。

第3条(船員)

この法律において「職員」とは、航海士、機関長、機関士、通信長、通信士及び国土交通省令で定めるその他の海員をいう。
②この法律において「部員」とは、職員以外の海員をいう。

第4条(給料及び労働時間)

この法律において「給料」とは、船舶所有者が船員に対し一定の金額により定期に支払う報酬のうち基本となるべき固定給をいう。
②この法律において「労働時間」とは、船員が職務上必要な作業に従事する時間(海員にあつては、上長の職務上の命令により作業に従事する時間に限る。)をいう。

第5条(船舶所有者に関する規定の適用)

この法律の規定(第十一章の二、第百十三条第三項、第百三十条の二、第百三十条の三、第百三十一条(第六号に係る部分に限る。)及び第百三十五条第一項(第百三十条の二、第百三十条の三又は第百三十一条第六号の違反行為に係る部分に限る。)を除く。)及びこの法律に基づく命令の規定(第十一章の二の規定に基づく命令の規定を除く。)のうち、船舶所有者に関する規定は、船舶共有の場合には船舶管理人に、船舶貸借の場合には船舶借入人に、船舶所有者、船舶管理人及び船舶借入人以外の者が船員を使用する場合にはその者にこれを適用する。
②第十一章の二、第百十三条第三項、第百三十条の二、第百三十条の三、第百三十一条(第六号に係る部分に限る。)及び第百三十五条第一項(第百三十条の二、第百三十条の三又は第百三十一条第六号の違反行為に係る部分に限る。)の規定並びに第十一章の二の規定に基づく命令の規定のうち、船舶所有者に関する規定は、船舶共有の場合には船舶管理人に、船舶貸借の場合には船舶借入人にこれを適用する。

第9条(航海の成就)

船長は、航海の準備が終つたときは、遅滞なく発航し、且つ、必要がある場合を除いて、予定の航路を変更しないで到達港まで航行しなければならない。

第10条(甲板上の指揮)

船長は、船舶が港を出入するとき、船舶が狭い水路を通過するときその他船舶に危険の虞があるときは、甲板にあつて自ら船舶を指揮しなければならない。

第12条(船舶に危険がある場合における処置)

船長は、自己の指揮する船舶に急迫した危険があるときは、人命の救助並びに船舶及び積荷の救助に必要な手段を尽くさなければならない。

第14条の3(非常配置表及び操練)

国土交通省令の定める船舶の船長は、第十二条乃至第十四条に規定する場合その他非常の場合における海員の作業に関し、国土交通省令の定めるところにより、非常配置表を定め、これを船員室その他適当な場所に掲示して置かなければならない。
②国土交通省令の定める船舶の船長は、国土交通省令の定めるところにより、海員及び旅客について、防火操練、救命艇操練その他非常の場合のために必要な操練を実施しなければならない。

第18条(書類の備置)

船長は、国土交通省令の定める場合を除いて、次の書類を船内に備え置かなければならない。
1.船舶国籍証書又は国土交通省令の定める証書
2.海員名簿
3.航海日誌
4.旅客名簿
5.積荷に関する書類
6.海上運送法(昭和二十四年法律第百八十七号)第二十六条第三項に規定する証明書
②海員名簿、航海日誌及び旅客名簿に関し必要な事項は、国土交通省令でこれを定める。

第19条(航海に関する報告)

船長は、左の各号の一に該当する場合には、国土交通省令の定めるところにより、国土交通大臣にその旨を報告しなければならない。
1.船舶の衝突、乗揚、沈没、滅失、火災、機関の損傷その他の海難が発生したとき。
2.人命又は船舶の救助に従事したとき。
3.無線電信によつて知つたときを除いて、航行中他の船舶の遭難を知つたとき。
4.船内にある者が死亡し、又は行方不明となつたとき。
5.予定の航路を変更したとき。
6.船舶が抑留され、又は捕獲されたときその他船舶に関し著しい事故があつたとき。

第21条(船内秩序)

海員は、次の事項を守らなければならない。
1.上長の職務上の命令に従うこと。
2.職務を怠り、又は他の乗組員の職務を妨げないこと。
3.船長の指定する時までに船舶に乗り込むこと。
4.船長の許可なく船舶を去らないこと。
5.船長の許可なく救命艇その他の重要な属具を使用しないこと。
6.船内の食料又は淡水を濫費しないこと。
7.船長の許可なく電気若しくは火気を使用し、又は禁止された場所で喫煙しないこと。
8.船長の許可なく日用品以外の物品を船内に持ち込み、又は船内から持ち出さないこと。
9.船内において争闘、乱酔その他粗暴の行為をしないこと。
10.その他船内の秩序を乱すようなことをしないこと。

第23条(懲戒)

懲戒は、上陸禁止及び戒告の二種とし、上陸禁止の期間は、初日を含めて十日以内とし、その期間には、停泊日数のみを算入する。

第24条(懲戒)

船長は、海員を懲戒しようとするときは、三人以上の海員を立ち会わせて本人及び関係人を取り調べた上、立会人の意見を聴かなければならない。

第30条(争議行為の制限)

労働関係に関する争議行為は、船舶が外国の港にあるとき、又はその争議行為に因り人命若しくは船舶に危険が及ぶようなときは、これをしてはならない。

第31条(この法律に違反する契約)

この法律で定める基準に達しない労働条件を定める雇入契約(予備船員については、雇用契約。以下この条、次条、第三十三条、第三十四条、第五十八条、第八十四条及び第百条において同じ。)は、その部分については、無効とする。この場合には、雇入契約は、その無効の部分については、この法律で定める基準に達する労働条件を定めたものとみなす。

第32条(雇入時の締結前の書面の交付等)

船舶所有者は、雇入契約を締結しようとするときは、あらかじめ、当該雇入契約の相手方となろうとする者(次項において「相手方」という。)に対し、次に掲げる事項について書面を交付して説明しなければならない。
1.船舶所有者の名称又は氏名及び住所
2.給料、労働時間その他の労働条件に関する事項であつて、雇入契約の内容とすることが必要なものとして国土交通省令で定めるもの
②前項の場合において、当該雇入契約に係る航海が海上運送法第二十六条第一項の規定による命令によるものであるときは、船舶所有者は、あらかじめ、相手方に対し、その旨を書面を交付して説明しなければならない。
③船舶所有者は、雇入契約の内容(第一項第二号に掲げる事項に限る。)を変更しようとするときは、あらかじめ、船員に対し、当該変更の内容について書面を交付して説明しなければならない。
④第二項の規定は、前項の場合について準用する。

第33条(募集受託者又は船員職業紹介事業者を利用した船員の雇入れの制限

船舶所有者は、次に掲げる者を船員として雇い入れてはならない。
1.当該船舶所有者が、船員職業安定法(昭和二十三年法律第百三十号)第四十四条第一項の許可を受けないで日本国内において募集受託者(同条第二項に規定する募集受託者をいう。第三号において同じ。)に行わせた船員の募集(同法第六条第七項に規定する船員の募集をいう。同号において同じ。)に応じた者
2.船員職業安定法第三十四条第一項の許可を受けて、又は同法第四十条第一項の規定による届出をして船員職業紹介事業(同法第六条第三項に規定する船員職業紹介事業をいう。第四号において同じ。)を行う者以外の者(日本政府及び船員の雇用の促進に関する特別措置法(昭和五十二年法律第九十六号)第七条第二項に規定する船員雇用促進センターを除く。)が日本国内において当該船舶所有者に紹介した求職者
3.当該船舶所有者が、外国において、当該外国における船員の募集を適確に実施することができるものとして国土交通省令で定める基準に適合しない募集受託者に行わせた船員の募集に応じた者
4.外国において、当該外国における船員職業紹介事業を適確に実施することができるものとして国土交通省令で定める基準に適合しない者が当該船舶所有者に紹介した求職者

第35条(相殺の制限)

船舶所有者は、船員に対する債権と給料の支払の債務とを相殺してはならない。但し、相殺の額が給料の額の三分の一を超えないとき及び船員の犯罪行為に因る損害賠償の請求権を以てするときは、この限りでない。

第36条(雇入契約の成立時の書面の交付等)

船舶所有者は、雇入契約が成立したときは、遅滞なく、国土交通省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した書面を船員に交付しなければならない。
1.第三十二条第一項各号に掲げる事項
2.当該雇入契約を締結した船員の氏名、住所及び生年月日
3.当該雇入契約を締結した場所及び年月日
②船舶所有者は、雇入契約の内容(第三十二条第一項第二号に掲げる事項に限る。)を変更したときは、遅滞なく、国土交通省令で定めるところにより、その変更の内容並びに当該変更について船員と合意した場所及び年月日を記載した書面を船員に交付しなければならない。
③船舶所有者は、前二項の書面の写しを船内に備え置かなければならない。

第37条(雇入契約の成立等の届出)

船舶所有者は、雇入契約の成立、終了、更新又は変更(以下「雇入契約の成立等」という。)があつたときは、国土交通省令で定めるところにより、遅滞なく、国土交通大臣に届け出なければならない。

第39条(沈没等に因る雇入契約の終了)

船舶が左の各号の一に該当する場合には、雇入契約は、終了する。
1.沈没又は滅失したとき。
2.全く運航に堪えなくなつたとき。
②船舶の存否が一箇月間分らないときは、船舶は、滅失したものと推定する。
③第一項の規定により雇入契約が終了したときでも、船員は、人命、船舶又は積荷の応急救助のために必要な作業に従事しなければならない。
④前項の規定により応急救助の作業に従事する場合には、第一項の規定にかかわらず、その作業が終了するまでは、雇入契約は、なお存続する。船員がその作業の終了後引き続き遺留品の保全、船員の送還その他必要な残務の処理に従事する場合において、その処理が終了するまでの間についても、同様とする。
⑤前項後段の規定により雇入契約が存続する間においては、船舶所有者又は船員は、いつでも、当該雇入契約を解除することができる。

第40条(雇入契約の解除)

船舶所有者は、左の各号の一に該当する場合には、雇入契約を解除することができる。
1.船員が著しく職務に不適任であるとき。
2.船員が著しく職務を怠つたとき、又は職務に関し船員に重大な過失のあつたとき。
3.海員が船長の指定する時までに船舶に乗り込まないとき。
4.海員が著しく船内の秩序をみだしたとき。
5.船員が負傷又は疾病のため職務に堪えないとき。
6.前各号の場合を除いて、やむを得ない事由のあるとき。

第41条(雇入契約の解除)

船員は、左の各号の一に該当する場合には、雇入契約を解除することができる。
1.船舶が雇入契約の成立の時における国籍を失つたとき。
2.雇入契約により定められた労働条件と事実とが著しく相違するとき。
3.船員が負傷又は疾病のため職務に堪えないとき。
4.船員が国土交通省令の定めるところにより教育を受けようとするとき。
②船舶が外国の港からの航海を終了した場合において、その船舶に乗り組む船員が、二十四時間以上の期間を定めて書面で雇入契約の解除の申入をしたときは、その期間が満了した時に、その者の雇入契約は、終了する。
③海員は、船長の適当と認める自己の後任者を提供したときは、雇入契約を解除することができる。

第43条(船舶所有者の変更に因る雇入契約の終了)

相続その他の包括承継の場合を除いて、船舶所有者の変更があつたときは、雇入契約は、終了する。
②前項の場合には、雇入契約の終了の時から、船員と新所有者との間に従前と同一条件の雇入契約が存するものとみなす。この場合には、船員は、前条の規定に準じて雇入契約を解除することができる。

第44条の2(解雇制限)

船舶所有者は、船員が職務上負傷し、又は疾病にかかり療養のため作業に従事しない期間及びその後三十日間並びに女子の船員が第八十七条第一項又は第二項の規定によつて作業に従事しない期間及びその後三十日間は、解雇してはならない。ただし、療養のため作業に従事しない期間が三年を超えた場合又は天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合においては、この限りでない。
②前項但書の天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合においては、その事由について国土交通大臣の認定を受けなければならない。

第44条の3(解雇の予告)

船舶所有者は、予備船員を解雇しようとする場合においては、少なくとも三十日前にその予告をしなければならない。三十日前に予告をしない船舶所有者は、一箇月分の給料の額と同額の予告手当を支払わなければならない。但し、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となつた場合又は予備船員の責に帰すべき事由に基づいて解雇する場合においては、この限りでない。
②前項の予告の日数は、一日について、国土交通省令の定めるところにより算定する給料の額と同額の予告手当を支払つた場合においては、その日数を短縮することができる。
③第一項但書の場合においては、その事由について国土交通大臣の認定を受けなければならない。

第48条(送還の費用)

船舶所有者の負担すべき船員の送還の費用は、送還中の運送賃、宿泊費及び食費並びに雇入契約の終了の時から遅滞なく出発する時までの宿泊費及び食費とする。

第50条(船員手帳)

船員は、船員手帳を受有しなければならない。
②船長は、海員の乗船中その船員手帳を保管しなければならない。
③船長は、国土交通省令で定めるところにより、船内における職務、雇入期間その他の船員の勤務に関する事項を船員手帳に記載しなければならない。
④船員手帳の交付、再交付、訂正、書換え及び返還に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。

第51条(勤務成績証明書)

海員は、船長に対し勤務の成績に関する証明書の交付を請求することができる。

第52条(給料その他の報酬の定め方)

船員の給料その他の報酬は、船員労働の特殊性に基き、且つ船員の経験、能力及び職務の内容に応じて、これを定めなければならない。

第53条(給料その他の報酬の支払方法)

給料その他の報酬は、その全額を通貨で、第五十六条の規定による場合を除き直接船員に支払わなければならない。ただし、法令又は労働協約に別段の定めがある場合においては給料その他の報酬の一部を控除して支払い、法令若しくは労働協約に別段の定めがある場合又は給料その他の報酬で国土交通省令で定めるものについて確実な支払の方法で国土交通省令で定めるものによる場合においては通貨以外のもので支払うことができる。
②国土交通省令の定める報酬を除いて、給料その他の報酬は、これを毎月一回以上一定の期日に支払わなければならない。
③船舶所有者は、船員に給料その他の報酬を支払う場合においては、国土交通省令で定めるところにより、船員に対し、給料その他の報酬の支払に関する事項を記載した書面を交付しなければならない。

第55条(給料その他の報酬の支払方法)

船長は、海員の給料その他の報酬が船内において支払われるときは、直接海員にこれを手渡さなければならない。但し、やむを得ない事由のあるときは、他の職員に手渡させることができる。

第56条(給料その他の報酬の支払方法)

船舶所有者は、船員から請求があつたときは、船員に支払わるべき給料その他の報酬をその同居の親族又は船員の収入によつて生計を維持する者に渡さなければならない。

第58条(歩合による報酬)

船員の報酬が歩合によつて支払われる場合においては、その歩合による毎月の額が雇入契約に定める一定額に達しないときでも、その報酬の額は、その一定額を下つてはならない。
②第三十五条及び前条の規定の適用については、前項に規定する一定額の報酬は、これを給料とみなす。
③船員の報酬が歩合によつて支払われるときは、第四十四条の三、第四十五条、第四十六条、第四十九条及び第七十八条の規定の適用については、雇入契約に定める額を以て一箇月分の給料の額とみなす。
④前項の額は、第一項の一定額以下であつてはならない。

第58条の2(報酬支払簿)

船舶所有者は、国土交通省令の定めるところにより、報酬支払簿を備え置いて、船員に対する給料その他の報酬の支払に関する事項を記載しなければならない。

第60条(労働時間)

船員の一日当たりの労働時間は、八時間以内とする。
②船員の一週間当たりの労働時間は、基準労働期間について平均四十時間以内とする。
③前項の基準労働期間とは、船舶の航行区域、航路その他の航海の期間及び態様に係る事項を勘案して国土交通省令で定める船舶の区分に応じて一年以下の範囲内において国土交通省令で定める期間(船舶所有者が就業規則その他これに準ずるものにより当該期間の範囲内においてこれと異なる期間を定めた場合又は労働協約により一年以下の範囲内においてこれらと異なる期間が定められた場合には、それぞれその定められた期間)をいう。
④国土交通大臣は、前項の国土交通省令の制定又は改正の立案をしようとするときは、あらかじめ、交通政策審議会の議を経なければならない。

第61条(休日)

船舶所有者が船員に与えるべき休日は、前条第二項の基準労働期間について一週間当たり平均一日以上とする。

第64条(時間外、保障休日及び休息時間の労働)

船長は、船舶の航海の安全を確保するため臨時の必要があるときは、第六十条第一項の規定若しくは第七十二条の国土交通省令の規定による労働時間の制限を超えて、自ら作業に従事し、若しくは海員を作業に従事させ、又は第六十二条第一項若しくは第六十五条の三の規定にかかわらず、補償休日若しくは休息時間において、自ら作業に従事し、若しくは海員を作業に従事させることができる。
②船長は、前項に規定する場合のほか、船舶が狭い水路を通過するため航海当直の員数を増加する必要がある場合その他の国土交通省令で定める特別の必要がある場合においては、国土交通省令で定める時間を限度として、第六十条第一項の規定又は第七十二条の国土交通省令の規定による労働時間の制限を超えて、自ら作業に従事し、又は海員を作業に従事させることができる。
③船長は、第一項の規定により、補償休日又は休息時間において、自ら作業に従事し、又は海員を作業に従事させたときは、船舶の運航の安全の確保に支障を及ぼさない限りにおいて、当該作業の終了後できる限り速やかに休息をし、又は休息をさせるよう努めなければならない。

第65条の2(労働時間の限度)

第六十四条第二項の規定により第六十条第一項の規定又は第七十二条の国土交通省令の規定による労働時間の制限を超えて船員を作業に従事させる場合であつても、船員の一日当たりの労働時間及び一週間当たりの労働時間は、第六十条第一項の規定及び第七十二条の国土交通省令の規定による労働時間並びに海員にあつては次項の規定による作業に従事する労働時間を含め、それぞれ十四時間及び七十二時間を限度とする。
②第六十四条の二第一項の規定により第六十条第一項の規定又は第七十二条の国土交通省令の規定による労働時間の制限を超えて海員を作業に従事させる場合であつても、海員の一日当たりの労働時間及び一週間当たりの労働時間は、第六十条第一項の規定及び第七十二条の国土交通省令の規定による労働時間並びに前項の規定による作業に従事する労働時間を含め、それぞれ十四時間及び七十二時間を限度とする。
③船舶所有者は、船員を前二項に規定する労働時間の限度を超えて作業に従事させてはならない。
④第六十四条第一項の規定により船員が作業に従事した労働時間は、第一項及び第二項に規定する労働時間には算入しないものとする。
⑤第一項から第三項までの規定は、海底の掘削に従事する船舶その他のその航海の態様が特殊であるため船員がこれらの規定によることが著しく不適当な職務に従事することとなると認められる船舶として国土交通省令で定めるものについては、適用しない。

第65条の3(休息時間)

船舶所有者は、休息時間を一日について三回以上に分割して船員に与えてはならない。
②船舶所有者は、前項に規定する休息時間を一日について二回に分割して船員に与える場合において、休息時間のうち、いずれか長い方の休息時間を六時間以上としなければならない。
③前二項の規定にかかわらず、船舶所有者は、国土交通省令で定めるところにより、その使用する船員の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、船員の過半数で組織する労働組合がないときは船員の過半数を代表する者との書面による協定をし、これを国土交通大臣に届け出た場合においては、その協定で定めるところにより、休息時間を、一日について三回以上に分割して、又は前項に規定する場合において休息時間のうちいずれか長い方の休息時間を六時間未満として、船員(海員にあつては、次に掲げる者に限る。)に与えることができる。
1.船舶が狭い水路を通過するため航海当直の員数を増加する必要がある場合その他の国土交通省令で定める特別の安全上の必要がある場合において作業に従事する海員
2.定期的に短距離の航路に就航するため入出港が頻繁である船舶その他のその航海の態様が特殊であるため船員が前二項の規定によることが著しく不適当な職務に従事することとなると認められる船舶で国土交通大臣の指定するものに乗り組む海員

第66条(割増手当)

船舶所有者は、第六十四条から第六十五条までの規定により、船員が、第六十条第一項の規定若しくは第七十二条の国土交通省令の規定による労働時間の制限を超えて又は補償休日において作業に従事したときは、国土交通省令で定める割増手当を支払わなければならない。

第66条の2(通常配置表)

船長は、第十二条から第十四条までに規定する場合その他非常の場合以外の通常の場合における船員の船内作業の時間帯及び作業内容に関し、国土交通省令で定めるところにより、通常配置表を定め、これを船員室その他適当な場所に掲示しておかなければならない。

第68条(例外規定)

第六十条から前条までの規定及び第七十二条の国土交通省令の規定は、船員が次に掲げる作業に従事する場合(海員にあつては、船長の命令によりこれらの作業に従事する場合に限る。)には、これを適用しない。
1.人命、船舶若しくは積荷の安全を図るため又は人命若しくは他の船舶を救助するため緊急を要する作業
2.防火操練、救命艇操練その他これらに類似する作業
3.航海当直の通常の交代のために必要な作業
②船長は、補償休日又は休息時間において、前項各号に掲げる作業に自ら従事し、又は海員を従事させたときは、船舶の運航の安全の確保に支障を及ぼさない限りにおいて、当該作業の終了後できる限り速やかに休息をし、又は休息をさせるよう努めなければならない。

第69条(定員)

船舶所有者は、国土交通省令で定める場合を除いて、第六十条第一項の規定又は第七十二条の国土交通省令の規定を遵守するために必要な海員の定員を定めて、その員数の海員を乗り組ませなければならない。
②船舶所有者は、航海中海員に欠員を生じたときは、遅滞なくその欠員を補充しなければならない。

第70条(定員)

船舶所有者は、前条の規定によるほか、航海当直その他の船舶の航海の安全を確保するための作業を適切に実施するために必要な員数の海員を乗り組ませなければならない。

第74条(有給休暇の付与)

船舶所有者は、船員が同一の事業に属する船舶において初めて六箇月間連続して勤務(船舶のぎ装又は修繕中の勤務を含む。以下同じ。)に従事したときは、その六箇月の経過後一年以内にその船員に次条第一項又は第二項の規定による日数の有給休暇を与えなければならない。ただし、船舶が航海の途中にあるとき、又は船舶の工事のため特に必要がある場合において国土交通大臣の許可を受けたときは、当該航海又は工事に必要な期間(工事の場合にあつては、三箇月以内に限る。)、有給休暇を与えることを延期することができる。
②船舶所有者は、船員が前項の規定により与えられた有給休暇に係る連続した勤務の後に当該同一の事業に属する船舶において一年間連続して勤務に従事したときは、その一年の経過後一年以内にその船員に次条第三項又は第四項の規定による日数の有給休暇を与えなければならない。
③第一項ただし書の規定は、前項の場合について準用する。
④船員が同一の事業に属する船舶における勤務に準ずる勤務として国土交通省令で定めるものに従事した期間並びに船員が職務上負傷し、又は疾病にかかり療養のため勤務に従事しない期間、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成三年法律第七十六号)第二条第一号に規定する育児休業又は同条第二号に規定する介護休業(同法第六十一条第三項(同条第六項において準用する場合を含む。)に規定する介護をするための休業を含む。)をした期間及び女子の船員が第八十七条第一項又は第二項の規定によつて勤務に従事しない期間は、連続して勤務に従事した期間の計算については、同一の事業に属する船舶において勤務に従事した期間とみなす。
⑤船舶における勤務が中断した場合において、その中断の事由が船員の故意又は過失によるものでなく、かつ、その中断の期間の合計が一年当たり六週間を超えないときは、その中断の期間は、船員が当該期間の前後の勤務と連続して勤務に従事した期間とみなす。

第75条(有給休暇の日数)

前条第一項の規定により与えなければならない有給休暇の日数は、連続した勤務六箇月について十五日とし、連続した勤務三箇月を増すごとに五日を加える。ただし、同項ただし書の規定により有給休暇の付与を延期したときは、その延期した期間一箇月を増すごとに二日を加える。
②沿海区域又は平水区域を航行区域とする船舶で国内各港間のみを航海するものに乗り組む船員に前条第一項の規定により与えなければならない有給休暇の日数は、前項の規定にかかわらず、連続した勤務六箇月について十日とし、連続した勤務三箇月を増すごとに三日(同項ただし書に規定する期間については、一箇月を増すごとに一日)を加える。
③前条第二項の規定により与えなければならない有給休暇の日数は、連続した勤務一年について二十五日とし、連続した勤務三箇月を増すごとに五日を加える。ただし、同条第三項において準用する同条第一項ただし書の規定により有給休暇の付与を延期したときは、その延期した期間一箇月を増すごとに二日を加える。
④第二項に規定する船員に前条第二項の規定により与えなければならない有給休暇の日数は、前項の規定にかかわらず、連続した勤務一年について十五日とし、連続した勤務三箇月を増すごとに三日(同項ただし書に規定する期間については、一箇月を増すごとに一日)を加える。

第77条(有給休暇の与え方)

有給休暇を与うべき時期及び場所については、船舶所有者と船員との協議による。
②有給休暇は、労働協約の定めるところにより、期間を分けて、これを与えることができる。

第78条(有給休暇の報酬)

船舶所有者は、有給休暇中船員に給料並びに国土交通省令の定める手当及び食費を支払わなければならない。
②船舶所有者は、有給休暇を請求することができる船員が有給休暇を与えられる前に解雇され、又は退職したときは、その者に与うべき有給休暇の日数に応じ前項の給料、手当及び食費を支払わなければならない。

第79条(適用範囲等)

この章の規定は、左の船舶については、これを適用しない。
1.漁船
2.船舶所有者と同一の家庭に属する者のみを使用する船舶

第80条(食料の支給)

船舶所有者は、船員の乗船中、これに食料を支給しなければならない。
②前項の規定による食料の支給は、船員が職務に従事する期間又は船員が負傷若しくは疾病のため職務に従事しない期間においては、船舶所有者の費用で行わなければならない。
③第一項の規定による食料の支給は、遠洋区域若しくは近海区域を航行区域とする船舶で総トン数七百トン以上のもの又は国土交通省令で定める漁船に乗り組む船員に支給する場合にあつては、国土交通大臣の定める食料表に基づいて行わなければならない。
④船舶所有者は、その大きさ、航行区域及び航海の態様を勘案して国土交通省令で定める船舶には、第一項の規定による船内における食料の支給を適切に行う能力を有するものとして国土交通省令で定める基準に該当する者を乗り組ませなければならない。

第82条(医師)

船舶所有者は、左の船舶には、医師を乗り組ませなければならない。但し、国内各港間を航海するとき、国土交通省令の定める区域のみを航海するとき、又は国土交通省令の定める短期間の航海を行なう場合若しくはやむを得ない事由がある場合において国土交通大臣の許可を受けたときは、この限りでない。
1.遠洋区域又は近海区域を航行区域とする総トン数三千トン以上の船舶で最大とう載人員百人以上のもの
2.前号に掲げる船舶以外の遠洋区域を航行区域とする国土交通省令の定める船舶で国土交通大臣の指定する航路に就航するもの
3.国土交通省令の定める母船式漁業に従事する漁船

第82条の2(衛生管理者)

船舶所有者は、左の船舶(前条各号に掲げるものを除く。)については、乗組員の中から衛生管理者を選任しなければならない。但し、国内各港間を航海する場合又は国土交通省令の定める区域のみを航海する場合は、この限りでない。
1.遠洋区域又は近海区域を航行区域とする総トン数三千トン以上の船舶
2.国土交通省令の定める漁船
②衛生管理者は、衛生管理者適任証書を受有する者でなければならない。但し、やむを得ない事由がある場合において、国土交通大臣の許可を受けたときは、この限りでない。
③国土交通大臣は、左に掲げる者に衛生管理者適任証書を交付する。
1.国土交通省令の定めるところにより国土交通大臣の行なう試験に合格した者
2.国土交通省令の定めるところにより国土交通大臣が前号に掲げる者と同等以上の能力を有すると認定した者
④衛生管理者は、国土交通省令の定めるところにより、船内の衛生管理に必要な業務に従事しなければならない。その業務については、衛生管理者は、必要に応じ、医師の指導を受けるように努めなければならない。
⑤前各項に定めるものの外、衛生管理者及び衛生管理者適任証書に関し必要な事項は、国土交通省令でこれを定める。

第83条(健康証明書)

船舶所有者は、国土交通大臣の指定する医師が船内労働に適することを証明した健康証明書を持たない者を船舶に乗り組ませてはならない。
②健康証明書に関し必要な事項は、国土交通省令でこれを定める。

第84条(未成年の行為能力)

未成年者が船員となるには、法定代理人の許可を受けなければならない。
②前項の許可を受けた者は、雇入契約に関しては、成年者と同一の行為能力を有する。

第85条(年少船員の就業制限)

船舶所有者は、年齢十六年未満の者(漁船にあつては、年齢十五年に達した日以後の最初の三月三十一日が終了した者を除く。)を船員として使用してはならない。ただし、同一の家庭に属する者のみを使用する船舶については、この限りでない。
②船舶所有者は、年齢十八年未満の船員を第八十一条第二項の国土交通省令で定める危険な船内作業又は国土交通省令で定める当該船員の安全及び衛生上有害な作業に従事させてはならない。
③船舶所有者は、年齢十八年未満の者を船員として使用しようとするときは、その者の船員手帳に国土交通大臣の認証を受けなければならない。
④前項の認証に関し必要な事項は、国土交通省令でこれを定める。

第86条(年少船員の夜間労働の禁止)

船舶所有者は、年齢十八年未満の船員を午後八時から翌日の午前五時までの間において作業に従事させてはならない。ただし、国土交通省令の定める場合において午前零時から午前五時までの間を含む連続した九時間の休息をさせるときは、この限りでない。
②前項の規定は、第六十八条第一項の作業に従事させる場合には、これを適用しない。
③第一項の規定は、漁船及び船舶所有者と同一の家庭に属する者のみを使用する船舶については、これを適用しない。

第87条(妊産婦の就業制限)

船舶所有者は、妊娠中の女子を船内で使用してはならない。ただし、次の各号の一に掲げる場合は、この限りでない。
1.国土交通省令で定める範囲の航海に関し、妊娠中の女子が船内で作業に従事することを申し出た場合において、その者の母性保護上支障がないと医師が認めたとき。
2.女子の船員が妊娠中であることが航海中に判明した場合において、その者が当該船舶の航海の安全を図るために必要な作業に従事するとき。
②船舶所有者は、出産後八週間を経過しない女子を船内で使用してはならない。ただし、出産後六週間を経過した女子が船内で作業に従事することを申し出た場合において、その者の母性保護上支障がないと医師が認めたときは、この限りでない。
③船舶所有者は、第一項ただし書の規定に基づき、妊娠中の女子を船内で作業に従事させる場合において、その女子の申出があつたときは、その者を軽易な作業に従事させなければならない。

第88条(妊産婦の就業制限)

船舶所有者は、国土交通省令で定めるところにより、妊娠中又は出産後一年以内の女子(以下「妊産婦」という。)の船員を国土交通省令で定める母性保護上有害な作業に従事させてはならない。

第89条(療養保障)

船員が職務上負傷し、又は疾病にかかつたときは、船舶所有者は、その負傷又は疾病がなおるまで、その費用で療養を施し、又は療養に必要な費用を負担しなければならない。
②船員が雇入契約存続中職務外で負傷し、又は疾病にかかつたときは、船舶所有者は、三箇月の範囲内において、その費用で療養を施し、又は療養に必要な費用を負担しなければならない。但し、その負傷又は疾病につき船員に故意又は重大な過失のあつたときは、この限りでない。

第91条(傷病手当及び予後手当)

船員が職務上負傷し、又は疾病にかかつたときは、船舶所有者は、四箇月の範囲内においてその負傷又は疾病がなおるまで毎月一回、国土交通省令の定める報酬(以下標準報酬という。)の月額に相当する額の傷病手当を支払い、その四箇月が経過してもその負傷又は疾病がなおらないときは、そのなおるまで毎月一回、標準報酬の月額の百分の六十に相当する額の傷病手当を支払わなければならない。
②船舶所有者は、前項の負傷又は疾病がなおつた後遅滞なく、標準報酬の月額の百分の六十に相当する額の予後手当を支払わなければならない。
③前二項の規定は、負傷又は疾病につき船員に故意又は重大な過失のあつたときは、これを適用しない。

第92条の2(行方不明手当)

船舶所有者は、船員が職務上行方不明となつたときは、三箇月の範囲内において、行方不明期間中毎月一回、国土交通省令の定める被扶養者に標準報酬の月額に相当する額の行方不明手当を支払わなければならない。但し、行方不明の期間が一箇月に満たない場合は、この限りでない。

第93条(遺族手当)

船員が職務上死亡したときは、船舶所有者は、遅滞なく、国土交通省令の定める遺族に標準報酬の月額の三十六箇月分に相当する額の遺族手当を支払わなければならない。船員が職務上の負傷又は疾病に因り死亡したときも同様とする。

第94条(葬祭料)

船員が職務上死亡したときは、船舶所有者は、遅滞なく、国土交通省令の定める遺族で葬祭を行う者に標準報酬の月額の二箇月分に相当する額の葬祭料を支払わなければならない。船員が職務上の負傷又は疾病に因り死亡したときも同様とする。

第97条(就業規則の作成及び届出)

常時十人以上の船員を使用する船舶所有者は、国土交通省令の定めるところにより、次の事項について就業規則を作成し、これを国土交通大臣に届け出なければならない。これを変更したときも同様とする。
1.給料その他の報酬
2.労働時間
3.休日及び休暇
4.定員
②前項の船舶所有者は、次の事項について就業規則を作成したときは、これを国土交通大臣に届け出なければならない。これを変更したときも同様とする。
1.食料並びに安全及び衛生
2.被服及び日用品
3.陸上における宿泊、休養、医療及び慰安の施設
4.災害補償
5.失業手当、雇止手当及び退職手当
6.送還
7.教育
8.賞罰
9.その他の労働条件
③船舶所有者を構成員とする団体で法人たるものは、その構成員たる第一項の船舶所有者について適用される就業規則を作成して、これを届け出ることができる。その変更についても同様とする。
④前項の規定による届出があつたときは、同項に規定する船舶所有者は、当該就業規則の作成及びその作成又は変更の届出をしなくてもよい。
⑤第一項乃至第三項の規定による届出には、第九十八条の規定により聴いた意見を記載した書面を添附しなければならない。

第100条(就業規則の効力)

就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める雇入契約は、その部分については、無効とする。この場合には、雇入契約は、その無効の部分については、就業規則で定める基準に達する労働条件を定めたものとみなす。

第100条の2(定期検査)

総トン数五百トン以上の日本船舶(漁船その他国土交通省令で定める特別の用途に供される船舶を除く。以下「特定船舶」という。)の船舶所有者は、当該特定船舶を初めて本邦の港と本邦以外の地域の港との間又は本邦以外の地域の各港間の航海(以下「国際航海」という。)に従事させようとするときは、当該特定船舶に係る船員の労働条件、安全衛生その他の労働環境及び療養補償(以下「労働条件等」という。)について、国土交通大臣又は第百条の十二の規定により国土交通大臣の登録を受けた者(以下「登録検査機関」という。)の行う定期検査を受けなければならない。次条第一項の海上労働証書又は第百条の六第三項の臨時海上労働証書の交付を受けた特定船舶をその有効期間満了後も国際航海に従事させようとするときも、同様とする。
②前項の検査は、特定船舶以外の日本船舶(漁船その他同項の国土交通省令で定める特別の用途に供される船舶を除く。)であつて、国際航海に従事させようとするものについても、船舶所有者の申請により実施することができる。

第100条の3(海上労働証明書)

国土交通大臣は、国土交通大臣又は登録検査機関が前条第一項の検査の結果当該船舶が次に掲げる要件の全てに適合すると認めたときは、当該船舶の船舶所有者に対し、海上労働証書を交付しなければならない。国土交通大臣又は登録検査機関が同項の検査の結果当該船舶が次に掲げる要件のいずれかに適合していないと認めた場合において、国土交通大臣が当該要件に適合するために必要な措置が講じられたものと認めたときも、同様とする。
(略)
②前項の海上労働証書(以下「海上労働証書」という。)の有効期間は、五年とする。
③前条第一項後段の検査の結果第一項の規定による海上労働証書の交付を受けることができる特定船舶であつて、国土交通省令で定める事由により従前の海上労働証書の有効期間が満了するまでの間において当該検査に係る海上労働証書の交付を受けることができなかつたものについては、従前の海上労働証書の有効期間は、前項の規定にかかわらず、当該検査に係る海上労働証書が交付される日又は従前の海上労働証書の有効期間が満了する日の翌日から起算して五月を経過する日のいずれか早い日までの期間とする。
④前二項の規定にかかわらず、海上労働証書の交付を受けた船舶の船舶所有者の変更があつたときは、当該船舶に交付された海上労働証書の有効期間は、その変更があつた日に満了したものとみなす。
⑤次に掲げる場合における海上労働証書の有効期間は、第二項の規定にかかわらず、従前の海上労働証書の有効期間(第二号に掲げる場合にあつては、第三項の規定の適用がないものとした場合の有効期間)が満了する日の翌日から起算して五年を経過する日までの期間とする。
1.従前の海上労働証書の有効期間が満了する日前三月以内に受けた前条第一項後段の検査に係る海上労働証書の交付を受けたとき。
2.従前の海上労働証書の有効期間について第三項の規定の適用があつたとき。

第100条の4(中間検査)

海上労働証書の交付を受けた船舶の船舶所有者は、当該海上労働証書の有効期間中において国土交通省令で定める時期に、当該船舶に係る船員の労働条件等について国土交通大臣又は登録検査機関の行う中間検査を受けなければならない。

第100条の6(臨時海上労働証明書)

特定船舶の船舶所有者は、当該特定船舶について船舶所有者の変更があつたことその他の国土交通省令で定める事由により有効な海上労働証書の交付を受けていない当該特定船舶を臨時に国際航海に従事させようとするときは、当該特定船舶に係る船員の労働条件等について、国土交通大臣又は登録検査機関(当該特定船舶が海上運送法第三十九条の五第四項の規定による検査を受けた船舶であるときは、正当な理由がある場合を除き、国土交通大臣又は登録検査機関のうち当該検査を行つたもの)の行う検査を受けなければならない。
②前項の検査は、特定船舶以外の日本船舶(漁船その他第百条の二第一項の国土交通省令で定める特別の用途に供される船舶を除く。)であつて、前項の国土交通省令で定める事由により有効な海上労働証書の交付を受けていないものを臨時に国際航海に従事させようとするものについても、船舶所有者の申請により実施することができる。
③国土交通大臣は、国土交通大臣又は登録検査機関が第一項の検査の結果当該船舶が次に掲げる要件の全てに適合すると認めたときは、当該船舶の船舶所有者に対し、臨時海上労働証書を交付しなければならない。
1.第百条の三第一項第一号から第五号まで、第十号、第十二号、第十四号、第十八号から第二十一号まで、第二十五号から第二十九号まで、第三十二号及び第三十三号の要件に適合していること。
2.船内作業による危害の防止及び船内衛生の保持に関し第八十一条第一項の国土交通省令で定める事項のうち、作業用具の整備、船内衛生の保持に必要な設備の設置及び物品の備付け並びに船内作業による危害の防止及び船内衛生の保持に関する措置の船内における実施及びその管理の体制の整備に関するものとして国土交通省令で定める事項が遵守されていること。
3.国土交通省令で定めるところにより、当該船舶が第百条の三第一項第一号から第三十三号までに掲げる要件に適合するために船舶所有者が実施すべき事項並びにその管理の体制及び方法が定められていること。
④前項の臨時海上労働証書(以下「臨時海上労働証書」という。)の有効期間は、六月とする。ただし、その有効期間は、当該船舶の船舶所有者が当該船舶について海上労働証書の交付を受けたときは、満了したものとみなす。
⑤第百条の三第四項の規定は、臨時海上労働証書について準用する。

第100条の9(再検査)

第百条の二第一項、第百条の四又は第百条の六第一項の検査(以下「法定検査」という。)の結果に不服がある者は、その結果に関する通知を受けた日の翌日から起算して三十日以内に、その理由を記載した文書を添えて国土交通大臣に再検査を申請することができる。
②法定検査又は前項の再検査の結果に不服がある者は、その取消しの訴えを提起することができる。
③再検査を申請した者は、国土交通大臣の許可を受けた後でなければ関係する帳簿書類その他の物件の現状を変更してはならない。
④法定検査の結果に不服がある者は、第一項及び第二項の規定によることによつてのみこれを争うことができる。

第104条(市町村が処理する事務)

この法律に規定する国土交通大臣の権限に属する事務の一部は、政令で定めるところにより、政令の定める基準により国土交通大臣の指定する市町村長が行うこととすることができる。
②市町村長のした前項の事務(地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務であるものに限る。)に係る処分についての審査請求は、国土交通大臣に対してするものとする。
③市町村長の行う第一項の事務(地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務であるものに限る。)に係る処分の不作為についての審査請求は、市町村長、都道府県知事又は国土交通大臣のいずれかに対してするものとする。

第108条(船員労務官)

船員労務官は、この法律、労働基準法及びこの法律に基づいて発する命令の違反の罪について、刑事訴訟法に規定する司法警察員の職務を行う。

第111条(報告事項)

船舶所有者は、国土交通省令の定めるところにより、左の事項について、国土交通大臣に報告をしなければならない。
1.使用船員の数
2.給料その他の報酬の支払状況
3.災害補償の実施状況
4.その他国土交通省の定める事項

第118条(救命艇手)

船舶所有者は、国土交通省令の定める船舶については、乗組員の中から国土交通省令の定める員数の救命艇手を選任しなければならない。
②救命艇手は、救命艇手適任証書を受有する者でなければならない。
③国土交通大臣は、左に掲げる者に救命艇手適任証書を交付する。
1.国土交通省令の定めるところにより国土交通大臣の行なう試験に合格した者
2.国土交通省令の定めるところにより国土交通大臣が前号に掲げる者と同等以上の能力を有すると認定した者
④国土交通大臣は、次項の規定により救命艇手適任証書の返納を命ぜられ、その日から一年を経過しない者に対しては、救命艇手適任証書の交付を行わないことができる。
⑤国土交通大臣は、救命艇手が、その職務に関してこの法律又はこの法律に基づく命令に違反したときは、その救命艇手適任証書の返納を命ずることができる。
⑥前各項に定めるもののほか、救命艇手及び救命艇手適任証書に関し必要な事項は、国土交通省令でこれを定める。

第118条の4(船内苦情処理手続)

船舶所有者は、国土交通省令で定めるところにより、船内苦情処理手続(船員が航海中に船舶所有者に申出をしたこの法律、労働基準法及びこの法律に基づく命令に規定する事項並びに船員の労働条件等に関し国土交通省令で定める事項に関する苦情を処理する手続をいう。以下この条において同じ。)を定めなければならない。
②船舶所有者は、雇入契約が成立したときは、遅滞なく、船内苦情処理手続を記載した書面を船員に交付しなければならない。
③船舶所有者は、船員から航海中に第一項の苦情の申出を受けた場合にあつては、船内苦情処理手続に定めるところにより、苦情を処理しなければならない。
④船舶所有者は、第一項の苦情の申出をしたことを理由として、船員に対して解雇その他の不利益な取扱いをしてはならない。

第119条(戸籍証明)

船員、船員になろうとする者、船舶所有者又は船長は、船員又は船員になろうとする者の戸籍について、戸籍事務を管掌する者又はその代理者に対し無償で証明を請求することができる。

船員法施行規則

第3条の4(操練)

前条第一項各号に掲げる船舶における法第十四条の三第二項の非常の場合のために必要な海員に対する操練は、非常配置表に定めるところにより海員をその配置につかせるほか、次に掲げるところにより実施しなければならない。
1.防火操練 防火戸の閉鎖、通風の遮断及び消火設備の操作を行うこと。
2.救命艇等操練 救命艇等の振出し又は降下及びその附属品の確認、救命艇の内燃機関の始動及び操作並びに救命艇の進水及び操船を行い、かつ、進水装置用の照明装置を使用すること。
3.救助艇操練 救助艇の進水及び操船並びにその附属品の確認を行うこと。
4.防水操練 水密戸、弁、舷窓その他の水密を保持するために必要な閉鎖装置の操作を行うこと。
5.非常操操練 操機室からの操設備の直接の制御、船橋と操機室との連絡その他操設備の非常の場合における操を行うこと。
6.密閉区画における救助操練 保護具、船内通信装置及び救助器具を使用し、並びに救急措置の指導を行うこと。
7.損傷制御操練 旅客船にあつては、前各号に掲げるところによるほか、復原性計算機の利用、損傷制御用クロス連結管の操作その他の損傷時における船舶の復原性を確保するために必要な作業を行うこと。
8.特定高速船にあつては、前各号に掲げるところによるほか、次の表に定めるところにより実施すること。
防火操練:火災探知装置、船内通信装置及び警報装置の操作並びに旅客の避難の誘導を行うこと。
救命艇等操練:非常照明装置及び救命艇等に附属する救命設備の操作並びに海上における生存方法の指導を行うこと。
防水操練:ビルジ排水装置の操作及び旅客の避難の誘導を行うこと。
②前項の船舶のうち、旅客船(国内各港間のみを航海する旅客船及び特定高速船を除く。)においては少なくとも毎週一回、旅客船である特定高速船においては一週間を超えない間隔で、旅客船以外の船舶である特定高速船においては一月を超えない間隔で、これら以外の船舶においては少なくとも毎月一回、海員に対する操練(膨脹式救命いかだの振出し及び降下並びにその附属品の確認、救命艇の進水及び操船、救助艇操練、非常操操練、密閉区画における救助操練並びに損傷制御操練を除く。第六項において同じ。)を実施しなければならない。
③海員に対する操練のうち、膨脹式救命いかだの振出し又は降下及びその附属品の確認は、少なくとも一年に一回(乙区域又は甲区域(船舶職員及び小型船舶操縦者法施行令(昭和五十八年政令第十三号)別表第一の配乗表の適用に関する通則12又は13の乙区域又は甲区域をいう。)において従業する総トン数五百トン以上の漁船(次項及び第六項において「外洋大型漁船」という。)以外の漁船においては、少なくとも二年に一回)実施しなければならない。
④海員に対する操練のうち、救命艇の進水及び操船は搭載する全ての救命艇について少なくとも三月に一回(国内各港間のみを航海する船舶(特定高速船及び漁船を除く。)及び外洋大型漁船以外の漁船(以下この項及び第七項並びに第三条の九第二項第二号及び第三号において「国内航海船等」という。)においては、少なくとも一年に一回)、救助艇操練及び非常操操練は少なくとも三月に一回(国内航海船等の救助艇操練にあつては、少なくとも一年に一回)、損傷制御操練は少なくとも三月に一回、それぞれ実施しなければならない。
⑤海員に対する操練のうち、密閉区画における救助操練は、少なくとも二月に一回実施しなければならない。
⑥第一項の船舶のうち、漁船以外の船舶(国内各港間のみを航海する旅客船を除く。)及び外洋大型漁船においては、発航の直前に行われた海員に対する操練に海員の四分の一以上が参加していない場合は、発航後二十四時間以内にこれを実施しなければならない。
⑦第一項の船舶のうち国内航海船等以外の船舶(国内各港間のみを航海する特定高速船を除く。)であつて、出港後二十四時間を超えて船内にいることが予定される旅客が乗船するものにおいては、当該旅客に対する避難のための操練を当該旅客の乗船後最初の出港の前又は当該出港の後直ちに実施しなければならない。ただし、荒天その他の事由により実施することが著しく困難である場合は、この限りでない。
⑧第一項の船舶以外の船舶においては、海員に対する操練のうち、第一項第五号に掲げる操練は少なくとも三月に一回、同項第六号に掲げる操練は少なくとも二月に一回、それぞれ実施しなければならない。

第16条の4(雇入契約の成立時の書面の交付等)

船舶所有者は、雇入契約が成立したときは、法第三十六条第一項に規定する書面を二通作成し、うち一通を船員に交付し、他の一通を船員の死亡又は雇入契約の終了の日から五年を経過する日までの間、主たる船員の労務管理の事務を行う事務所に備え置かなければならない。
②前項の規定は、雇入契約の内容(第十六条各号に掲げる事項に限る。)を変更したときについて準用する。この場合において、同項中「第三十六条第一項」とあるのは「第三十六条第二項」と読み替えるものとする。
③本邦の港と本邦以外の地域の港との間又は本邦以外の地域の各港間の航海に従事する船舶の船舶所有者は、法第三十六条第三項の規定により同条第一項及び第二項の書面の写しを船内に備え置く場合において、当該書面が英語以外の言語によつて作成されているときは、英語による訳文を添付しなければならない。

第18条(雇入契約の成立時の届出)

船舶所有者は、船員の雇入契約の成立等があつたときは、最寄りの地方運輸局等の事務所において地方運輸局長等に対し届け出なければならない。ただし、労働協約若しくは就業規則の定めにより又はこれらの変更に伴い労働条件が変更された場合は、当該変更について雇入契約の変更の届出をすることを要しない。この場合において、就業規則は、法第九十七条の規定により届出されたものでなければならない。

第19条(雇入契約の成立時の届出)

船舶所有者は、前条の届出をしようとするときは、次の書類を提示して、雇入契約が成立又は終了した場合にあつては第六号書式による届出書を、雇入契約を変更又は更新した場合にあつては第八号書式による届出書を提出しなければならない。
1.海員名簿
2.船員手帳
3.海技免状又は小型船舶操縦免許証その他の資格証明書を受有することを要する船員については、海技免状又は小型船舶操縦免許証その他の資格証明書(雇入契約の終了の届出をする場合を除く。)

第29条(船員手帳の交付)

前条の申請をしようとする者は、次に掲げる書類を添付して第十二号書式による申請書を提出しなければならない。
1.船舶所有者の発行する船員としての雇用関係(雇用の予約を含む。)を証する書類
2.戸籍の謄本、抄本若しくは記載事項証明書又は住民基本台帳法(昭和四十二年法律第八十一号)に基づく住民票の写しであつて、氏名、性別、本籍及び生年月日を証するもの
3.申請の日前六月以内に撮影した自己の写真(縦五・五センチメートル、横四センチメートルの単独、無帽、かつ、正面上半身のもので台紙にはらないもの)二葉
②外国人にあつては、前項第二号の書類の添付に代えて、出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第十九条の三に規定する在留カード(以下「在留カード」という。)、日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法(平成三年法律第七十一号)第七条第一項に規定する特別永住者証明書(以下「特別永住者証明書」という。)又は旅券を提示しなければならない。この場合において、旅券を提示するときは、氏名、性別、国籍及び生年月日を証する当該国の領事官の証明書を添付するものとする。
③前条第三項第一号及び第二号に掲げる者(同項第一号に掲げる者にあつては、外国人に限る。)にあつては、前項の規定にかかわらず、同項の書類を提示し、かつ、添付することに代えて、氏名、性別、国籍及び生年月日を証する書類であつて権限のある機関が発行したもの(その写しを含む。)を添付することができる。
④前条第三項第三号に掲げる者にあつては、第二項の規定により当該国の領事官の証明書を添付しなければならない場合においても、当該証明書を添付することを要せず、かつ、在留カード、特別永住者証明書又は旅券を提示することに代えて、当該書類の写しを添付することができる。
⑤地方運輸局長等は、前条第三項の規定により申請した者に船員手帳を交付しようとするときは、船員手帳の写真欄の右横に、当該船員手帳は出入国に係る当該者の身分証明を行うものではない旨の表示をするものとする。
⑥本邦外の地域に赴く航海に従事する船舶に乗り組む難民(出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)第六十一条の二第二項の規定により難民認定証明書の交付を受けている外国人をいう。)にあつては、第二項の規定により当該国の領事官の証明書を添付しなければならない場合においても、当該証明書を添付することを要しない。この場合において、当該難民は、難民認定証明書を提示しなければならない。
⑦第一項第二号の書類、第二項の領事官の証明書及び第三項の権限のある機関が発行した書類(その写しを含むものとし、有効期限があるものを除く。)は、提出の日前一年以内に作成されたものでなければならない。
⑧指定市町村長に前条の申請をする場合において、その市町村に申請者の本籍地又は住所地があるときは、第一項第二号に掲げる書類は、添附することを要しない。

第34条(船員手帳の書換え)

船員は、船員手帳に余白がなくなつたとき又は船員手帳の有効期間が経過したときは、遅滞なく、もよりの地方運輸局等の事務所に出頭して地方運輸局長等にその書換えを申請しなければならない。
②前項の規定にかかわらず、船員は、船員手帳の有効期間が満了する日以前一年以内に最寄りの地方運輸局等の事務所に出頭して地方運輸局長等にその書換えを申請することができる。
③第一項又は第二項の申請をしようとする者は、第二十九条第一項第三号の写真二葉を添付して第十四号書式による申請書を提出しなければならない。この場合においては、もとの船員手帳を返還し、かつ、外国人にあつては、在留カード、特別永住者証明書又は旅券を提示しなければならない。
④第二十八条第三項及び第二十九条第五項の規定は、第一項及び第二項の申請について準用する。この場合において、第二十八条第三項中「前二項」とあるのは「第三十四条第一項及び第二項」と、「第一項ただし書の規定が適用される者」とあるのは「書換えの申請の事由が生じた後最初の航海において、その乗り組む船舶が国内の港に入港する者」と、第二十九条第五項中「前条第三項」とあるのは「第三十四条第四項において準用する第二十八条第三項」と読み替えるものとする。
⑤前項の場合においては、第三項の規定にかかわらず、在留カード、特別永住者証明書又は旅券を提示することを要しない。
⑥第一項及び第二項に規定する場合のほか、第二十九条第五項の表示が付されている船員手帳を受有する船員は、出入国に係る当該者の身分証明を希望する場合には、最寄りの地方運輸局等の事務所に出頭して地方運輸局長等にその書換えを申請することができる。
⑦前項の申請をしようとする者は、第二十九条第一項第二号の書類及び同項第三号の写真二葉を添付して第十四号書式による申請書を提出し、かつ、もとの船員手帳を返還しなければならない。この場合においては、同条第二項及び第六項から第八項までの規定を準用する。

第35条(船員手帳の有効期限)

船員手帳は、交付、再交付又は書換えを受けたときから十年間有効とする。ただし、航海中にその期間が経過したときは、その航海が終了するまで、なお有効とする。
②外国人の受有する船員手帳にあつては、前項本文の有効期間は、五年とする。ただし、地方運輸局長が五年以内の期間を定めた場合においては、その期間とする。

第42条(報酬支払簿)

船舶所有者は、法第五十八条の二の規定により、第十六号の三書式による報酬支払簿を作成し、主たる船員の労務管理の事務を行う事務所に備え置かなければならない。ただし、報酬支払簿の様式については、同書式に掲げる事項を記載できる別様式のものとすることができる。
②報酬支払簿は、最後の記載をした日から五年を経過する日まで、なお備え置かなければならない。

第45条の2(休日付与簿)

法第六十七条第三項の国土交通省令で定める方法は、パーソナルコンピュータその他の電子計算機による作業の開始及び終了の時刻の記録、タイムカードによる記録等の客観的な方法その他の適切な方法とする。

第73条(事業状況及び災害疾病発生状況報告

法第百十一条の報告は、次の各号に掲げる事項について、当該各号に定める期日までに、所轄地方運輸局長にこれをしなければならない。
1.毎年十月一日現在の事業状況 毎年十月末日
2.前年四月一日以後一年間に発生した災害又は疾病のために船員が引き続き三日以上休業したときは、その内容、原因その他参考事項 毎年四月末日
②前項第二号の報告を受けた所轄地方運輸局長は、必要と認めるときは、同号に掲げる事項に関する詳細な報告を命ずることができる。
③第一項第一号及び第二号の報告の様式は、それぞれ第十九号書式及び第二十号書式によるものとする。

第77条の3(危険物等取扱責任者を乗り組ますべき船舶

法第百十七条の三第一項の国土交通省令で定めるタンカーは、平水区域を航行区域とするタンカー以外の石油タンカー(ばら積みの石油及び石油製品を輸送するために使用されるタンカーをいう。以下同じ。)、液体化学薬品タンカー(ばら積みの液体化学薬品を輸送するために使用されるタンカーをいう。以下同じ。)及び液化ガスタンカー(ばら積みの液化ガスを輸送するために使用されるタンカーをいう。以下同じ。)とする。
②法第百十七条の三第一項の国土交通省令で定める液化天然ガス等燃料船は、平水区域を航行区域とする液化天然ガス等燃料船以外の低引火点燃料船(低引火点燃料(引火点が摂氏六十度以下の燃料をいう。以下同じ。)を使用する船舶をいい、貨物を燃料とする液化ガスタンカーを除く。以下同じ。)とする。

船員の労働条件等の検査等に関する規則

第5条(添付書類)

海上労働検査申請書には、次に掲げる書類を添付しなければならない。
1.定期検査を初めて受ける場合は、次の書類
イ、臨時海上労働証書の写し(臨時海上労働証書の交付を受けている船舶に限る。)
ロ、報酬支払簿の写し
ハ、休日付与簿の写し
ニ、当該船舶が法第百条の三第一項第一号から第三十三号までに掲げる要件に適合するために船舶所有者が実施すべき事項並びにその管理の体制及び方法(以下「海上労働遵守措置」という。)を記載した書類
2.前号の場合を除き、定期検査又は中間検査を受ける場合は、次の書類
イ、海上労働証書の写し
ロ、前号ロからニまでに掲げる書類
②海上労働臨時航行検査申請書には、海上労働遵守措置を記載した書類を添付しなければならない。
③船舶所在地官庁は、検査のため必要があると認める場合において前二項に規定する書類のほか必要な書類の添付を求め、又は前二項に規定する書類の一部についてその添付の省略を認めることができる。

第8条(中間検査)

中間検査の時期は、海上労働証書の有効期間の起算日の後の二回目の検査基準日(海上労働証書の有効期間が満了する日に相当する毎年の日をいう。以下この項において同じ。)から三回目の検査基準日までの間とする。
②中間検査は、その時期を繰り上げて受けることができる。
③前項の規定によりその時期を繰り上げて受けた中間検査に合格した船舶の次回以降の中間検査の時期についての第一項の適用については、「海上労働証書の有効期間の起算日」とあるのは「中間検査に合格した日」と、「海上労働証書の有効期間が満了する日」とあるのは「中間検査に合格した日の前日」とする。

救命艇手規則

第1条(救命艇手の選任)

船員法(以下「法」という。)第百十八条第一項の国土交通省令の定める船舶は、平水区域を航行区域とする船舶以外の次に掲げる船舶とする。
1.旅客船
2.旅客船以外の最大とう載人員百人以上の船舶

船員労働安全衛生規則

第3条第1項(安全担当者の資格)

安全担当者は、当該部の業務に二年以上従事した経験を有する者であつて、当該部の業務に精通するものでなければならない。ただし、他の部の安全担当者を兼任する場合における兼任する部の業務については、この限りでない。

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